英単語「mr.」ミニ解説

1) 基本情報

• 発音：/ˈmɪstər/（読みは「ミスター」）
• 品詞：名詞（敬称・タイトルとして）
• いちばん基本の意味：男性につける「〜さん」に近い英語の敬称。ふつう姓（苗字）の前につけます。
  • 例）Mr. Tanaka（田中さん）／Mr. Smith（スミスさん）
  • 手紙のあたま：Dear Mr. Suzuki,
• 表記のちがい：アメリカ英語では Mr.、イギリス英語では Mr（ピリオドなし）が一般的。

2) カジュアル表現・関連表現

• Mister：つづりをそのまま書いた形。会話で見知らぬ男性に「ねえ、おじさん」的に呼びかけることも。例）Hey, mister!
• Mr. + 役職名：Mr. President / Mr. Speaker など、役職の前につけることもあります。
• Mr. + ことば：Mr. Baseball / Mr. Punctuality のように「〜の人」というニックネーム風の使い方。

3) トリビア（授業の小ネタ）

• 由来は「Master（主人／師）」！：Mr. はもともと Master の短縮・発音変化から来た語です。
  • 出典：Merriam‑Webster “How Do You Pluralize ‘Mr.’ and ‘Mrs.’?”（語源解説）
    引用: “The abbreviation Mr. comes from Middle English … abbreviation of maister, meaning ‘master.’”
    URL: https://www.merriam-webster.com/grammar/how-to-pluralize-mr-mrs-miss-honorifics-usage
• アメリカは「Mr.」・イギリスは「Mr」：ピリオド（.）の有無がちがいます。
  • 出典：Wikipedia “Mr.”／UNR Writing & Speaking Center（米英の違い）
    引用: “Mr. (American English) or Mr (British English)”（Wikipedia）
    URL: https://en.wikipedia.org/wiki/Mr.
    引用: “British English typically does not put a period after an abbreviation … American English puts periods”（UNR）
    URL: https://www.unr.edu/writing-speaking-center/writing-speaking-resources/british-american-english
• 複数形は Messrs.（メッサーズ）：フランス語 messieurs 由来の略です。
  • 出典：Britannica Dictionary／Merriam‑Webster／Wikipedia
    引用: “The plural for Mr.: Messrs.”（Britannica）
    URL: https://www.britannica.com/dictionary/eb/qa/plural-form-of-mr-and-mrs
    引用: “plural Messrs.”（M‑W Kids）
    URL: https://www.merriam-webster.com/dictionary/Mr.
    引用: “The plural form is Messrs., derived from the French title messieurs”（Wikipedia）
    URL: https://en.wikipedia.org/wiki/Mr.
• ふつうは姓の前につける：辞書でも “a title before a man’s (last) name” と説明されています。
  • 出典：Britannica Dictionary／Cambridge Dictionary（定義）
    引用: “used as a title before the name of a man”（Britannica）
    URL: https://www.britannica.com/dictionary/Mr.
    引用: “a title used before the family name or full name of a man”（Cambridge）
    URL: https://dictionary.cambridge.org/us/dictionary/english/mr
• 有名な例：Mr. Bean：イギリスのコメディーキャラクター。
  • 出典：Wikipedia “Mr. Bean (character)”
    引用: “Mr. Bean is a fictional character … created by Rowan Atkinson and Richard Curtis.”
    URL: https://en.wikipedia.org/wiki/Mr._Bean_(character)

4) mr. の誤用・つまずき3選（回避のコツ）

1. 名前の前はふつう「姓」。 → × Mr. John より、○ Mr. John Smith か Mr. Smith。
2. 英米でピリオドちがい。 → アメリカ式の文章では Mr.、イギリス式では Mr と書くことが多い。
3. 女性には使わない。 → 女性には Ms./Mrs./Miss を文脈に合わせて（中立なら Ms.）。

5) mr. のよくある組み合わせ（コロケーション）

6) 似た語との使い分け：Mr. / Mrs. / Ms. / Miss

• Mr.：成人男性につける敬称。既婚・未婚に関係なく使える。
• Mrs.：既婚の女性に使うことが多い（歴史的には Mistress 由来）。
• Ms.：結婚に関係なく使える中立的な女性の敬称。
• Miss：若い／未婚の女性に使うことが多い。

7) 関連語で広げる

• 敬称：Dr.（博士・医師）／Prof.（教授）／Sir（ナイトへの敬称）
• 同じ仲間：Mrs.／Ms.／Miss／Mx.（ジェンダー中立の敬称）

8) FAQ

Q. 日本語の「〜さん」と同じ？

A. だいたい似ていますが、ふつうは姓の前につけます（例：Mr. Tanaka）。

Q. イギリス式ではピリオドを付けないの？

A. はい、イギリス英語では Mr と書くことが多く、アメリカ英語では Mr. と書くのが一般的です。

Q. 複数の「Mr. 〜とMr. 〜」はどう書く？

A. まとめて書くときの丁寧な形は Messrs.（例：Messrs. Smith and Jones）。

9) 小テスト（Check!）

1. 次の日本語を英語に：
   • 「大統領、こんにちは。」→ Good afternoon, Mr. ________.
2. 空所に入る正しい書き方は？（米式）
   • Dear ____ Tanaka,（Mr / Mr.）
3. 正しいものを選ぼう：Mr. は（a. 子どものあだ名　b. 男性への敬称　c. 食べ物）